ちょっとESを書いていたらこんな記事が目に入った。
Google、ユーザーに合わせてロボットの性格を変える技術の特許を取得 http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/idg/14/481709/040600080/
Googleもロボットか!
Amazonといい、Googleといい、 大ロボ時代は既に始まっていることを実感した。
ところでこの記事、話題になっているのはGoogleが特許を取ったこと自体より
記事のタイトルからして、ありえないくらい広いそうな権利範囲がポイントらしい。
個人的にも(腐っても個人研究者の端くれ)非常に気になったところ。
なので、私の残念すぎる英語の力を駆使して検索してみた!
何とか特許の全文を落とせる公開ページに辿り着いた!
(そもそも登録されて時点で公開情報だが、中々見つからない)
下にリンクを貼っておく。
http://www.freepatentsonline.com/8996429.html
早速pdfファイルを落として読み始めた。
ってか飯を食いながら、この分を書きながら、読んでいる。
少し横にずれる話になるかもしれないけど、話して置きたい。
アメリカの特許様式って韓国・日本のとは様式の順列が全く逆だった!
韓国・日本の特許を見るとずらずらと
退屈で眠たい文字ばかりのページが続く。
そして図や図面が入るのは最後になっている。
どうも、アメリカは逆らしい。
初めてpdfファイルを開いたら図が並んでいる。
そして最後に請求項(権利について)が書いている。
(個人的には…こっちの方が見る側として楽しい)
与太話はここまでにして、そろそろ本題に入ろう。
私の読み方が正しければこの特許は3つの独立項になっている。
通常、権利範囲というのはこの独立項を示すものと見ていい。
そしてこの独立項が少ないほど、権利範囲は広いと見てもいい。
独立項が少ないということはディテールがなく大雑把って意味だから。
特許はディテールが細かい程、狭く、弱いのだ。
読む限りではこれは中々大雑把で広く書かれていると見える。
しかし、騒ぎになるほどありえない範囲かというと微妙。
アップルのジョブス特許と呼ばれる特許の中には
「角が丸いタブレット」
つ、マジでありえない特許もあった。
過去形になっているのはこれが無効になったからで、
だから、私達は様々な角の丸いタブレットを見れる。
この話から分かるように、特許というのは時には無効化できる。
では、その特許を取る事に意味はないのか? いや、すんげー意味がある。
無効化されるまで独占できるからである。
一度出てしまった特許を取り消すことも簡単ではない。
権利を守ろうとしている側が存在する分、取ることより難しい。
無効化するには裁判をかける必要があるし、これは一度で終わらない。
更にいうと、これが国際特許である場合には国ごとに裁判することになる。
だから、特許というのは慎重に許可されるわけだが…
正直な話、アメリカは結構ありえない特許を時刻でドンと出す節がある。
国内ならいいじゃんと思うかもしれないが、特許は国内特許の審査時にも
全世界の特許を検討して審査することになっている。
つまり、アメリカで通っちゃたら他の国でも邪魔になるわけだ。
結論を述べると、こういうとんでも特許を通すのはアメリカの国策。
自国の会社の利益のために様式というなのゆる~い審査があるのだ。
これがいいかと言われれば、マナー違反だけれど…。
特許を取ったことのある側としては国際的にはマナーでも、
他国の似て非なる特許を言い訳に許可を出さないのもどうかと思う。